リーダーの「禁句」
年始めですので数学から離れ,リーダーが発する言葉の中で,意味のない or 逆効果のヤツを経験則で紹介します.
子どもに愚痴をこぼす
■ 昔昔昔,スキーに超人気があった時代のこと.学校でもスキー技術の向上談義やスキー場のリフト待ち情報などが職員室での話題になることも.
■ 実際, 準指(準指導員)のスキー資格を持つ教員は生徒も含め校内で一目を置かれる存在でしたね.
⇒ 今と比較し「隔世の感」ありでしょう! 職員室にそんな余裕があったのか? あったのです!
■ そんな折り,スキー技術の向上を図るべく互助会主催のスキースクールに3日間参加しました.
参加者は1グループ10名程の班に分かれ,私はベテランの指導者A氏からレッスンを受けました.
■ 2日目の休憩タイムに,各グループの指導者同士が話す内容がたまたま耳に入ってきました.
A氏曰く.「今年は,不作でね~」
リーダー同士の会話の場でしたのでA氏の本音でしょう.
⇒ そうか,我々は「不作」の野菜なんだ.高値がつかず,場合によっては自家消費分,あるいは廃棄処分かもしれない.
■ 当時、私はすでに十分「成人」であり思春期でもなかったのですが,身体全体から(スキー技術向上)気力が急激にダウンした記憶が残っています.
「不作でね~」の何が悪いか
■ 「不作でね~」との愚痴(=評価の一つ)は,対象が班であれ個人であれ,全面否定と解釈されます.
<類似した愚痴あれこれ>
「こんな無気力なクラスを担任したのは初めてだ!」
「君の兄さん,姉さんはこんな成績でなかったぞ」
「中間テストで国数英理社のクラス平均点だが,すべて学年最下位だった」
「前任校ではこんな経験をしたことはなかった・・・」
■ 全面否定から生産的なことは何も生まれません.と同時に,言葉を発した自身がとてつもなく虚しく,かつ,自己嫌悪に陥るワケです(経験則).
⇒ 結局,「悪循環」に陥り,事態はますます悪化・・・
ではどうすれば?
歓迎される言葉・姿勢
■ 評価の視点についてですが,かなり以前の新聞記事を紹介します.時は過ぎ,時代は平成から令和に変わりましたが,今日でも十分通用する内容かと.
■ ヒトを成長させる視点
⇒ 他と比較せず,過去の自分との比較(=自身の変化率に注目させる)に注力せよ
との指摘で耳の痛い内容でした.
■ 「不作でね~」乱発に思い当たる方へ
①言い方をソフトにしてもダメ(うわべを変えても×)
言い方の問題ではありません.
リーダーBさんにとってクラス平均云々は己の指導力評価にもなるため重要なdataですが,個々の子どもにとってはほとんど意味ない数値です.
つまり,Bさんは個々の子どもより自身のことをまず第一にしている実態をクラス全員の前で白状しているようなもの.
子どもの目は怖いですよ.
⇒ 自分ファースト!
②評価の視点を180°転換しよう
要は過去の自分との比較 を評価の根本に据えること.
⇒ 「子どもファースト」へ
その際「評価疲れ」に警戒を
■ 平成に入った頃からでしょうか今日まで,教育界は「評価づくし」といっても過言ではありません.背景の一つに情報公開の流れがあり,学習指導要録や調査書,さらには入試の得点,答案(採点済み)を含めた請求への対応が迫られました.
「説明責任」といういかにも行政担当者が好むフレーズが教育界を飛び交っていました.
⇒ そのため,四六時中,子ども一人ひとりの言動をメモすることに神経を配る教師の姿が目につくようになっています.
⇒ 子どもの成長のためではなく,あるかないか分からない情報公開を恐れてメモ書きに走る姿は,全くもって本末転倒と言わざるを得ません.
⇒ 「チェックする余裕があったら,目の前で困っている子どもの算数を指導せよ!」と言いたくなりますね.
結果,例えば,学期末の通知表(通信簿)様式も大きく変わり,教科評定値.記述欄に加え,観点別評価表が重要視され,上司によるチェックも厳しくなりました.
実際,X(旧twitter)上では,学校の多忙化元凶の一つ(それもかなりの大物?)に”評価”を挙げるヒトが少なくありません.一般にこれを評価疲れと言うようです.
<補足>
■ 次回テーマは「おおざっぱにつかむ」(予定)です.計算ミスを防ぐためにも必要なセンスですね.
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