変化 ⇒ まずは”比例”で

言うまでもなく世の中の「変化」が比例関係だけで成り立っているワケではありませんが,多くの場合,思考と行動判断のベースに「比例」が横たわっています.

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■ たとえば,時の流れ時計針の位置は比例しています(当然ですが).

「バスの出発は20分後か.(チラリと時計を見て)まだ時間がある.お土産を買ってこよう」

こういったナットク感があって20分間なりを,買い物等の有効な時間とすることができるワケです.

⇒ あまりにも日常化しているため,比例という意識はないかも

⇒ ゼンマイ時計発明以降は,「比例している」と言えましょうが,水時計や日時計の場合は,おおざっぱ過ぎてどうでしょうか(比例傾向くらい?).

(1)算数

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■ 分数計算は今も昔も算数の”つまずき筆頭格”ですが,その際,比例に基づく数直線を用いた解説が見られます.

⇒ 比例と言っても,数の大小確認程度に用いており精密な図示ではありませんが,発想のベースは”比例”です

(2)中学校数学

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■ 相似&相似比が登場(定義)します.そして,相似図形の場合

相似比一定

となり,この原理の「理解と応用力の有無」が後々まで問われ続くワケです.

⇒ 一見,簡単そうな原理に見えますが… 広範囲に”応用”されていきます

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■ 前述のような計算問題と向き合うことになりますが,これだけで終わってしまえば,比例も「問題のための問題」解きのツールに成り下がってしまいます.

相似の位置の図で,直線が途切れている箇所がありますね.つまり,登場する三角形等の図形に大きさ制限はありません.

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■ ところで,地球・月間の距離はどうやって求めますか?

⇒ ヒッパルコス(ギリシア)は,月までの距離がおおよそ385000kmであると求めました.紀元前(当然,ロケットもレーザー光線もない時代!)のヒトです.どうやって?

⇒ 三角測量の原理(大元は相似比一定原理)に基づき,観測結果を巨大な三角形に当てはめて机上で計算しました.不可能だったことを可能としたのです.

■ このように,相似のideaは,”大きさ制限なし“に決定的なpointがあります.

(1)2点A(x1, y1), B(x2, y2) を通る直線の方程式

この公式は評判がよろしくありません.理由は,添数の付いた文字が多すぎて辟易するヒトがけっこういるからでしょう.

上図で,Pは直線AB上の任意の点とします.

P(x,y)として,直線ABの方程式とは,xとyの関係を表す式を指すわけです.

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(2)近似式

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上図で,直線PQはy=f(x)の点Pにおける接線を示しています.h(増分)が小さいとき,

線分RA ≓ 線分QA ①

となります.

微分係数f'(a)は,曲線y=f(x)のx=aに対応した点Pにおける接線の傾きを表すことから

ST= f'(a)  であり,また,△QPH ∽ △SPT より,

QH= f'(a)・h 

よって,QA=QH+HA= f'(a)・h+f(a)

①より,hが小さいとき,f(a+h)≓ f'(a)・h+f(a)   ②

⇒ ②は,タイヘン価値ある内容を主張しています.

すなわち,左辺は任意の関数値,右辺はhの一次式の値で,実際の計算量は大変な差となることがしばしばあります.

②でhをxと置き換えると,

f(a+x)≓ f'(a)・x + f(a) ③ となります.

たとえば

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<補足>

■ 思うに,数学の公式は「棒暗記」と極力離さなければなりません.一つの案が,イメージ力を駆使して公式を理解することです.比例も重要な役割を果たすと考えます(相似の位置のイメージをしっかり).

■ 次回テーマは「人口減予測」(予定)です.これも比例とやや関係ありですね.

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