アナログ量感覚up・・・車&JR車両じっくり観察
今やデジタル全盛期.瞬間操作で即完結!しかし,反動(ツケ)も怖いと思います.今回は,アナログ量感覚の回復を目指すべく車とJR車両が登場します.

■ キャシュレスがフツー
⇒ 子どもがお小遣いを持って近所の店で買い物をすることは,10進法と金銭感覚が自然と身に付く絶好の機会でした.この穴埋めも学校の負担になりそう!
■ デジタル表示の時計
⇒ 文字盤の時計であれば針の位置で時の流れや長さを視覚的に理解できます(時間の長さと針の回転角は比例).デジタル表示だとさて?
「あと15分でテスト終了です」
⇒ 文字盤時計ならチラリ見でよいけど,デジタル表示だと 34+15 などと計算するかも!

■ このように「デジタル浸透」が子どもたちの「量概念形成」を日々阻害しているのです.それも一気ではなくジワジワとです.余計に始末が悪い!と言えそうです.
⇒ 対抗策の一つとして,生活の中で量と向き合わせる機会を意図的に設けることを提案します
Q1 下図は,車とタイヤを真上から見た様子です.タイヤは4隅(すみ)にセットされていますが,一般的な車を念頭に適当と判断できる図番号を選んでください.



A1
Ⅰ 不正解(タイヤが車体からはみ出す車は原則車検を通らない).
Ⅲ 不正解(後輪トレッドだけが狭い車もあるかも.しかし,前輪トレッドは違反).
※ トレッド:左右タイヤの中心間距離
Ⅱ or Ⅳ 正解(昨今,Ⅳタイプは少ないかと).
■ 次にJR東日本で使用されているクハ700系電車についてです.

下は,先頭車両内,運転席後方から撮った画像で
緑色点線ライン:車内床縦方向の中心線
ピンクライン:車内幅(2800mm弱)
を示しています.

Q2 クハ700系電車の床下には車輪があります.図のように中心線を挟んで左右対称な位置にセットされていますが,さて,車輪の幅はどれほどでしょうか.真上から見た図Ⅰ~Ⅳから選んでください.



A2 車体幅が2800mm,車輪幅は狭軌1067mm です.
∴ 車輪幅/車体幅=1067/2800≓0.38
つまり,全幅に対して車輪幅は38%
したがって,Ⅰがほぼ正解となります(Ⅱ~Ⅳは明らかに38%超え).

※上図は,ある電車の設計図(一部)です.これを見ても全幅に対する車輪幅1067mmの「狭さ」が分かりますね.
車の場合,トレッド(車輪の中心間距離)が全幅と近く(私車のトレッド:1625mm),鉄道との違いは大きいです.
■ 地方における直線部分ですと時速100kmを超えるスピードで「疾走」する700系に何回も乗り合わせました.
素人の目には安全性について心配です.が,鉄道工学的には「安定・安心」なのでしょう.
<補足>
■ 以前であれば「自然と身に付く」量感覚も多かったと思いますが,昨今はかなり「意識的・意図的」に場面設定しないとよろしくありません.
ある理工系教授いわく.「学生が天井の高さ10mという設計をしてきた・・・どんな数感覚をもっているやら」
■ 次回テーマは「減点したくなる答案」(予定)です.仮に字が下手であっても数式や記号だけは気を遣いたいもの.マークシート試験だから大丈夫?いやいやマーク式以降も人生は続きます.
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