円の面積公式って証明した?小中高いつ? (その1)
円は,図形(幾何)領域の主役級です.中でも円の面積公式:S= πr²(パイアール二乗) は一般人にもかなり浸透しているかと.

■ この超有名な公式 S = πr² ですが,小中高のいつ・どんな段階で証明がなされたのでしょうか?
算数の常識レベルだろう・・・ ナットクのいく説明があったかどうかですが
今でも公式は知っている・・・ 覚えているかどうかではなく,ワケ(根拠)なのですが
■ そこで,改めて教科書で振り返ってみます
小学校6年 算数
■ 小6算数で円の面積公式が初登場します.


<出典:算数(小6)啓林館>
※ なお,赤下線部分は当方による加筆です.
■ 長方形の横幅の長さが円周の長さの1/2になるところが決定的なポイントです.
しかし,円全体を扇形に細かく分割していき,横幅の長さが円周の長さの1/2になっていく「だろう」という推測から「なった」と断定するのは論理に無理があります.せめて数学リーダー(先生)からコメントがあるべきかと.
コメント例 ⇒「ところで,扇形をどこまでもどこまでも細かくできますか?この辺りは『無限の世界』の話で,人類もこの無限の扱い・解明・説明に長年苦しんできました.高校数学を超えるレベルですが興味ある人は挑戦してみませんか」
数学リーダーは,子どもたちの知的好奇心の喚起に貢献しなければなりません.
中学校1年 数学

■ 中学校教科書を見る限り,円の面積公式 S = πr² についての新たな言及はありません.小6で習った結論をそのママ踏まえて文字使用による式化を計っているだけです.
高校全学年 数学
■ 高校数学において,「円」はどの教科書にも登場し,日常的で親近感ある図形です.
しかし,教科書では面積公式自体への言及は見た限り見つからず,中学数学と同様の扱い.
以下に紹介するのは,数Ⅲの積分(置換積分)で円の面積を扱っている例です.

■ 上記の置換積分の結果から「ここで円の面積公式が正式に証明された」「小6で登場して,6年.ようやく決着が付いた」と判断してよいでしょうか?
⇒ 早計であり,”誤解・誤読”と考えます.上の問の解は,置換積分の応用・適用例を示したに過ぎません.
■ 理由は以下のとおりです.
① 冒頭Ⅰ行目で dx/dθ=(asinθ)’ = acosθ としているが,これは解答の核心部分であり,三角関数の微分公式※に拠る
② しかしながら,公式※を証明する際には,小6由来の円の面積公式を用いている(上記教科書では扇形の面積の計算時に使用)
⇒ つまり,循環論法に陥っている! 詳しくは,当blog (「循環論法・・・悩み出すとキリがない?」参照
続きは次回(その2)へ
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