(sin x)’=cos x の図形的体感

sinの微分結果がcos とは! 何とも不思議なコトだ

という思いを抱かれた方も多いのでは? この不思議感を払拭すべく,以下のように図形的解釈を試みました.

■ 微分係数 f'(a) は,定義により曲線 y=f(x) 上の x=a に対応する点Pにおける接線mの傾きを表します.つまり,右上図で,f'(a)=tanθ というわけです.
※ ちなみに,接線の英訳は,tangent です.

095_サイン_コサイン_01

 

■ たとえば,f'(3)=1

   

曲線y=f(x)上で x=3 に対応する点の接線は,x 軸と45°の角をなす

■ さらに,a をx で置き換えたものが導関数 f'(x) です

→ この「置き換え」など,数学特有の自由性(勝手さ!)に拒否反応を示すヒトもいますね

 例:y=x² ⇒ y’=(x²)’=2x

 

■ 微分の定義に基づいて y= sin x の導関数を求めると,かなり複雑な計算(1~2ページ程度)が必要なのですが,確かに y’= cos x が導かれます(高校数Ⅲ教科書).

しかし,ナットク感はともかく,意外性や不思議感は多くのヒトに共通している思いでは?

■ 右図で,直線mは,y=sin x 上の任意の点Pにおける接線を表しています.
※ mは,画面では関数グラフソフト grapes を用いて正確に引かれていますが,実際は,定規を使用して手作業で接線を引きます(アナログ作業).後述.


さて,この図から m の傾き = f'(x)=cosx となることを図形的に説明してみます.

■ 右図で,Pは y=sinx 上の任意の点であり,m はPを接点とする接線です.
また,点Q, Rはそれぞれ y=cosx上,x軸上にあり,3点P, Q, Rは一直線上に並び,PR ⊥x軸です.
さらに,線分PT ∥ x軸,PT=1,Sは m 上の点で,ST ⊥ x軸 とします.

 

09 20200514sin微分図解
095_サイン_コサイン_04

<実施上の留意点>

① y=sinx と y=cosx のグラフが同時に描かれたプリントを用意します.その際,点(1,0)は明示します(PT=1 を作図するときに1の長さが必要).

また,x軸とy軸の目盛り幅は,1対1 でなければなりません.
② 点Pは生徒に任意に打たせますが,45°<x<70° あたりに収まってもらうと実際的になります.
③ 接線mは,アナログ的に,つまり,定規で描くことが必須条件です.接線の公式計算によってmを正確に描いたプリントを用いれば,当然,ST=QR となりますが,本末転倒でありまったくナンセンスです.多少のズレはあったとしても,ほぼST=QR であることを生徒に「確認」「体感」してもらうところに価値があります.

0920260703sinθ微分

 

■ この図形的解説はオリジナルです.以前,数学教師のある会合で意気込んでご披露.しかし,反応はあまりなかった(研修会でなくアルコールの入った「会合」だったことが原因と自分に言い聞かせた次第).

■ blogは200回を超えました.つきましては,テーマの設定をときおり過去blogから「リユース」していきます(本blogも含め).「」にこだわってより深い内容にするよう内容のカイゼンに努めます.

■ 次回のテーマは,「金銭による量感育成が期待できない!(キャッシュレス時代到来)」(仮題)です.

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