円面積,大きいのはどっち?

先日,佐藤学氏(畿央大学教授)から「不思議な算数」(小西豊文著,学術研究出版)を紹介いただきました.

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■ どのページを開いても子どもから大人まで,日常の生活に潜む数理の世界に引きずり込まれること確実です.

■ 今回は「不思議~」から得た題材をヒントにして,若干の一般化を図ってみました.

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Q1 上図で,大小の円はそれぞれ正方形に内接しています.このとき,大の円の面積S1と小の円4ケ分の面積S2を比較してください.なお,最小正方形の1辺の長さは1とします.

① S1>S2  ② S1=S2  ③ S1<S2

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Q2 上図で,大小の円はそれぞれ正三角形に内接しています.このとき,大の円の面積S1と小の円4ケ分の面積S2を比較してください.なお,最小正三角形の1辺の長さは1とします.

① S1>S2  ② S1=S2  ③ S1<S2

正解は

A1 A2  ともに,② S1=S2 となります.

解法として(ア)ほぼ直感 (イ)円の面積計算 が挙げられそうですが,学びの発展性を考え,(ア)に根拠を付けて「理論武装」したいところです.

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■ Q1はパスしてQ2 を計算で解くとすれば次のようになりましょう.

円の半径rはGHで表される.

正三角形の1辺の長さは1であるから,AH=√3/2 

また,Gは正三角形の重心でもあるので,AG:GH=2:1  

∴ GH=1/3AH=√3/2×1/3=√3/6 (←高校生以上であれば1/2×tan30°の方がラク)

よって,小円1つの面積(S0)=π(パイ)GH²=π/12 

このとき,S2=4×S0=π/3

また,S2と同様に大円の面積(S1)を求めると,π/3であるとわかる.

よって,S1=S2

以上「腕力」による計算でした.

そこで別発想でやってみましょう.

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■ 図1と図2をみてください.

小円と大円の半径比は,1:2 です(相似比といいます).

ここで,一般に

定理 相似比が 1:k の図形があるとき,それらの面積比は 1:k² となる

が成り立ちます.

すると,図1,2で,小円の面積:大円の面積=1:4

つまり,S1(大円の面積)=S2(小円の4つ分) となります.

Q2 についても,相似な正三角形に注目することで解決します(ルート計算は不要!)

Q3 下の図3で,大中小さまざまな円の合計面積を求めてください(最小正方形の1辺を1とします).

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地道に計算しても求まりますが・・・

■ 相似比と面積比の関連について,小円から大円に向けて思考を働かせてきましたが,逆に大円からスタートして小円に向けてみます.

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■ 図の場合,半径2の円が,半径0.5の小円16個に分解される様子が分かります.つまり,「円1ケの面積=小円16ケの面積」を表しています.

A3 下図のように,半径2の円は半径0.5の小円S0(最小正方形に内接)16ヶに置き換えられます.以下同様に,図3のすべての円を小円S0に置き換える作業をします.

すると,計144ヶSが12×12の正方形内にびっしりと詰まることになり,その面積は,前述した相似比と面積の関係より,半径6の円の面積(=36π)となります.

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■ 念のため,図3で全ての円の面積の総和を求めてみます.

半径3.5の円・・・1ヶ,2.5の円・・・1ヶ,2.0の円・・・1ヶ,1.5の円・・・3ヶ,1.0の円・・・4ヶ,0.5の円・・・11ヶ

よって,

円の面積計=π(3.5²+2.5²+2²+3×1.5²+4×1²+11×0.5²)

     =36π(=半径6の円の面積)

<補足>

■ 次回テーマは「JR電車の幅」(予定)です.量感覚を磨きましょう.

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